令和の日に入院した母の旅立ちから今日まで

令和元年5月1日に母が独居から緊急入院。令和5年6月20日に安らかな顔立ちで旅立ちました。コロナ前の施設探し、生活保護申請、コロナ禍での入居生活で感じたこと、反省点をこれからも大切な人を支え続ける人の参考になればと思いブログを続けてます

施設の緊急通報システムは役に立つのか

 母が入居しているサ高住の各部屋には、入居者が緊急を知らせるための通報システムが備え付けられています。病院によくある白とオレンジ色の押しボタン方式(有線)です。

 病院では、医療看護という目的のためボタン押すと数秒以内に100%応答してくれますが、母のサ高住では押しても応答してくれるとは限らない。通報を無視されることも普通にあります。施設での緊急通報ボタンは、制度上必要だから設置されているだけの飾なのです。

 「ここに来て驚いたのは、ボタンが押されても行かなくても良いと言われたのよ」

 入所当初にオムツについて色々と教えてくれた元看護士さんがこっそり教えてくれました。施設のパンフレットには「緊急通報システムあり。24時間即対応」と書かれています。

 なぜでしょうか?

 人手不足。特に夜間の人員はどこの施設もギリギリ。法律要件をクリアするための最低限の設備と最低限の人数で回している介護業界。慢性の人手不足でいちいち対応していられない、というのが実情です。

 もちろん、緊急でないときにボタンを押してはいけないのは本当。むやみに押す人もいるのでヘルパーが困るのも事実。一方で、本当の緊急時に押しても来てくれなかった。駆けつけが遅れて部屋で亡くなってた人も、決して少なくないと思います。

 朝の見守りで訪問したら亡くなっていた・・施設に預けることは、自分の看護負担を他人に転嫁することです。それにはこういう代償も伴うことを、関係者は理解しなければなりません。